6月1日より、関東地区のチャーター料金を大幅に値下げしたサービスを開始します。
長尺(長い物)やパレット物の混載(積み合せ)を運営しております20台の車輌が関東地区を広範囲に走っており、その車輌を活用してチャーター便の運行も合せて実施する運びになりました。回送距離も少ない為運賃も低価格で提供でき、タクシー感覚の料金でご利用いただけます。是非ご利用下さい。
ボランティア活動で老人の家庭に入った時、感謝の気持ちからお礼に一万円を貰ったとする。この様なことが度々続くと、そこに行くことの目的が奉仕からお金を貰うことにいつの間にかすり替わる。職探しにハローワークに、そこで進められるのが職業訓練。その訓練を受講すると手当てがでる、いつの間ににか職探しから手当てをもらうことが目的になる。怖いことである。会社で過去に人材育成の助成金を数年間もらったことがある。その時も同様な事が起きた。社員の人材育成のカリキュラムが、いつの間にか助成金を効率的にもらうことが目的になり、人材教育が二の次になっていた。
2000年にお客様と鉄鋼物流の合理化の可能性に意気投合して、メタル便という会社を起こした。新規事業でリスクも大きい中、サービス提供に必死になってきた。継続する内にお客様が増えて仕事が順調に回り始めると、維持拡大や収益が目的にすり変る可能性もある。メタル便は「鋼材流通のプラットホーム」作りを目的として、共同配送によりコスト削減を具体化する仕組みだ。その目的に共感して多くの協力者があってここまで来れた。初心忘れるべからず。目的貫徹の難しさを痛感するこの頃だ。
北海道の丸和運輸機工様の事務所で、積み合せ運送をテーマにミーティング。
当社は建築資材・鋼材・長尺物・パレット物が扱い商品だが、北海道でアイスクリームの共配を提供するH社の社長や、チョコレート等の共配や3PLを全国規模で提供するK社の社長にも加わってもらい共同配送について異なる視点で意見が交わされた。共同配送にこだわらずリードタイムやチャンネルを縮めることの重要性も再認識した。
ラーメンにそれほど詳しくなくても、北海道の「すみれ」の名は知っている。宿泊ホテルのフロントに場所を教えてもらい初チャレンジ。普段は行列の店だが、日曜日とあってすぐ席に座れた。半分位は観光客で並んで座っていて、これから出てくるラーメンへの期待やワクワク感が伝わってくる。
ここからが小さな感動の連続
入り口に食券自販機が置かれており、自販機がわからず着席して注文するお客に店員は注意することなく自販機で食券を買ってあげていた。サーブの時はどのお客様にも必ず「熱いのでご注意下さい」と「ごゆっくりどうぞ」と言っていた。カウンターには冷水の入った小さなヤカンが置かれていたが、お客様の退席の度にヤカンをチェンジして次のお客様にそなえていた。そしてスープをすべて食すると器の底に「感謝」の文字。実際のサービスと「感謝」の文字が一致しているからその文字を見たときより感動した。繁盛店=無愛想と勝手に決めていたが、一つ一つのキメ細かい接客にファンになってしまった。
基本をしっかりやり継続しているからお客様から変らぬ支持を得ているのだろう。勿論食べた味噌ラーメンは絶品だった。「熱いのでご注意下さい」の言葉を聞き流して、がっついてスープをれんげで飲んだので、舌が軽いやけど状態になり半日違和感が残った。スープが冷めない為に薄く油の膜が張られているらしい。
2011年春に内容証明が届いた。在籍しているドライバーA君からで、過去2年間で残業未払いが100万円あり即刻支払えという内容だった。A君は歩合制と残業を併用している給料体系で、まさかと思い過去2年間のタイムカードと売上と賃金台帳を付け合せたら確かに会社に否があり24万円の未払いが判明した。その主旨を伝えると、A君は不服として労働基準監督署に駆け込んだ。争点は休憩時間になった。結局A君は労働基準監督暑の認めた金額にも納得せず「あっせん」、でも歩み寄れず裁判になった。双方に社会労務士や弁護士がつき相当額の費用も発生した。一年以上かけ判決を得ることなく和解で幕を閉じた。
振り返ると経験したことがない「あっせん」や裁判に、運転手の生活を守る為にしてきたビジネスでまさかの訴訟、気の重い一年間だった。幸いしたのは給料体系や就業規則を全て見直しができたこと。でも就業規則の条項は以前の倍以上になった。その間、心のよりどころとなったのは「働く人の汗に報いる」という経営理念の一項目だった。
会社を信用して一生懸命に働いてくれる運転手に公平に報いたい、安心して働ける職場を作りたいとの想いを深くした出来事だった。
鈴木木材店と言う顧客は存在しない。
木材関係全般は鈴木、貿易関係は古賀が担当しており、それを称して鈴木木材店、古賀貿易と称している。その様に表現するのはもう一つ理由があり、最近この関係の仕事が急激に増えているからだ。木材や貿易はお客様からの口コミが多い。特に長尺物やパレット物の混載に関しては「あの会社なら積み合せで運ぶよ」と紹介していただける。
お客様から受注する時、扱い商品に熟知したスタッフがお客様の窓口になる。当社では鋼材や紙は全体が知っているが、建築資材や貿易については専門知識が必要になり、受注して配車係に指示する時、特に混載で積み合す場合は、詳しい荷姿や引取り状況や降ろし状況をコト細かく指示する必要があるからだ。
経営計画発表会を恒例の伊香保温泉郷で行う。約30分を使って2013年の方針を社員に伝える。以下要約
運送会社の経営は年々厳しくなっている。同じ環境は町の酒屋と類似している。酒屋も規制緩和により、郊外型スーパーやコンビニ・ネット販売等次から次にライバルが出現している。酒屋問題は新業態に勝てるビジネスモデルがないこと。だから後継者が育たず、廃業が続く。
運送会社も物流二法により規制緩和が進み、運送業は参入障壁が低いので新規参入が後を絶たない。運送の仕事は多くの場合車輌さえ持てばお客様でも出来るが、運送会社に頼むのは、自社で運ぶより安いからである。中小運送会社の92%は赤字と言われている。問題点は酒屋と同じ様に黒字を確保できるビジネスモデルが少ないこと。
総合トラックにはそのビジネスモデルがある。物流コンサルタントの話に私なりに複数社の元気な運送会社を分析した結果、数パターンに集約されそうだ。当社は鋼材・小口という切り口でプラットホーム型のサービスを提供している。又150社の運送会社に協力いただきお客様の購買代理店型のモデルをもっている。
でもモデルがあるから仕事が順調に行くのではなく、どこまで徹底してその仕事を深堀するかである。
(写真: 経営計画書、手前の4冊はこの一年間に入社した社員)
事務所でクレームやトラブルらしき電話を耳にすることがある。「今の電話何なの?」と聞くと、状況説明の後に「大した事ありません」という言葉が付け加えられることがある。でも、過去を振り返りこの「大した事ない」に惑わされて初動が遅れて多くの犠牲を払ってきたし、お客様の不満を闇にもみ消してきたかもしれない。
この言葉の裏にはいくつかのケースが考えられる。
①大きいミスや大きな事故に比べて、大した事ではないとの判断
②上司に安心してもらうため、冷静に対応するための配慮、
③お客様はこちらからの対応や説明で一応納得してもらった
④自分のミスを社内のメンツから、もみ消そうとする時
「大した事ない」は何もしなくても大丈夫と捉えがちだし、「処理は私に任せて下さい。上司の出番ではない。」との意志表示ともとれる。過去の痛い経験もあるのでそれでも屈せず、軽く捉えるなとの意見や具体的な指示は出す。
自宅で絨毯にワインをこぼしたとする。そのもの音に隣の部屋にいる家内が異常に気づき「あなた何かあったの」と聞かれたら、反射神経として「大した事ない」と返事をする。その時にはいくつかの心理が働く。自分のミスを揉み消したい、怪我はしてない、クラスは壊してない等、でも絨毯は真っ赤。直後の惨状を家内に目撃されたたら、それこそ大事件である。直ぐさまタオルをもってきて掃除しはじめる。あらゆる手段を使ってそしてシミが最小限になった時に「ちょっとコボした」と白状する。
この程度なら笑えるが、会社単位の経済活動となると問題軽視や問題の先送りは重大問題となる。「大した事」や「大した事でない」はお客様が判断することなのだから、思い込みによる問題の程度の報告は要らない。
「失われた10年」や「失われた20年」という言葉は、日本経済を客観的に観た時かなり的確な表現だと思う。アメリカでさえこの間にGDPは2倍になっており、世界中で日本だけが経済成長が置き去りにされている。先日小宮一慶さんになぜ日本だけGDPが伸びないのか聞いたが「供給に対して消費が少ないから」と言われた。
この一言を私なりに解釈すると
① 少子高齢化により消費が大きく見込まれない
② 20年前に既に日本人は豊かで大きくお金を使うものがない
③ インフレマインドが日本にいきわたっている
リー・カンユーが新聞社のインタビューで「私は高齢になったので若い時と違って、どんなにカッコ良い車が出ても買う気持ちは起こらない。少子高齢化はシンガポールも日本も一緒だが、リーマンショック後、日本は外国人労働者を追い出したが、シンガポールは積極的に受け入れている」と言っていた。
GDPが上がると国家財政や医療問題や年金問題の全てが解決する。GDPをあげる解決策として、私は能力のある移民を積極的に受け入れるべきだと思う。すでにお金持ちが日本から財産を移し始めている。企業にとって、GDPは会社の売上。会社の売上はお客様に会社が選ばれ支持された結果。日本も世界中の富裕層や優秀な人から愛され選ばれる国になれば、高コスト体質でも生きていける、日本の治安の良さや繊細な国民性や優しさ、そして美しい自然。
ダイエイ便のレベルアップ研修で、メタル便のことを説明する時間を30分もらった。総合トラックがメタル便にどう関わっていくかを説明するためにこの12年の相関図を作成してみた。作ってみて驚いたことは、全ての展開が出会いから始まっている。
左の写真の左の上部、総合トラックが小宮一慶さんに顧問になってもらう中、日経の取材をしてもらい、一枚の記事になった。この新聞がキッカケとなり、お客様である金森会長の目にとまり、鉄鋼団地の共同配送の構想が出来上がった。大阪へも、東海への展開も全てご縁が広げてくれた。
でも単に縁があったから広がったのではなく、やるべきことが明確だったので出会った人が関わったり協力者となってくれた。改めて縁の持つ不思議な力を痛感する。カジ