特定技能が緩和され運転手にも外国人労働者の門戸が開かれた。
詳細は2024年秋までに決まるそうだか、それに先駆け運送会社の仲間とベトナムのハノイにいき、現地の送り出し企業を3社視察してきた。やっぱり現地に行かないと本当のことが理解できない。行く前には「円安でベトナムの時代は終わった、これからはミャンマー/インドネシア/スリランカ/ネパールだよ」「なぜ今更」と言った発言も多かった。
この見学会には日本の受入れ側のエージェントのアジアンパートナーズの草彅社長も同行し現地も全てアテンドしてくれた。草彅社長は好青年で、日本の良い企業に真面目なベトナム人を紹介したいを旨としており、今現在で多くのベトナム人を受けいれているが約9割がブリーカー的な無責任な斡旋をしているという。被害者はベトナム人であることも今回学んだ。
一般的な採用の手順は
1)日本で働きたいベトナム人は、ベトナムの日本向けを得意とする送出しエージェント企業に応募しエントリーする
2)エージェントのチョイスにより、求職者と日本企業との面接(ZOOMか現地に出向いたか)
3)日本企業の採用が決まると、ベトナムで日本学校で3~6月かけ日本語を学ぶ。
その時は全寮制の学校で学び、学費は60万円で個人負担。ベトナムの大学初任給が5万円なので1年分の収入に相当する。大部分の人はローンを組んだり、親から借金をして学費をねん出する。
4)日本語学校を卒業して、晴れて日本で働き始める。
※採用に当りトラブルの多くは、間に入るエージェントが口銭欲しさに中途半端な求職者を紹介したり、受け入れの日本企業がブラックで採用時の条件と異なり劣悪な職場で安い労働で働かせようとするケース。
私自身がベトナム人を採用した経験がないが、ベトナム人の採用には大きな可能性を見た。日本の1955年から64年までは集団就職の時代は、仕事のない地方から人手不足の都市部に出稼ぎにきた。そして彼らは田舎に帰ることのなく都会で結婚して所帯をもっていった。この地方(田舎)がベトナムになったと解釈すれば良いのだ。ベトナム人は治安の良い日本で働きたがっている、15万円毎月ベトナムに残った家族に送金できれば大卒でも喜んで働きにきてくれる。全寮制の日本語学校は1つのベットに2人で寝る。彼らは働くためには必死なのだ。だから安定した給料さえ保証するれば日本に来て一生懸命に働いてくれる。外国人だから安く雇用しようという時代は終わったかもしれない。先の書いた「ベトナムの時代は終わった」と声高に言っている人に言いたい「国籍で差をつけるな」と。
2023年の運転手の残業を一覧にして、残業時間の80時間超えは一人もいなかった。むしろ平均残業が40時間ちょっとしなく、運送業界のメリットとして80時間まで残業が認められているので副業を許可制で認めることにした。物流2024年問題で1か月の残業を80時間以内に収めることが大変な物流業界にあって、突出して残業が少ない我が社である。
総合トラックは土日の完全週休2日制+祝日で、夜の仕事もない。
奥様にとっては、土日家でぶらぶらしているより、アルバイトで働いて欲しい思う。特に若い世帯にとっては家計の出費も多いので、ちょっとしたバイトでも助かる。1日の労働制限で月~金は無理だが。
私の最初に勤めた父親の会社では、鉄鋼業だがドライバーが15~20名在籍していた。昭和の高度成長に時代は、皆よく働いていた。ドライバーのHさんは突出してある年の年間の休日が3日だけだった。362日働いて残業も沢山していた。いつもお財布には現金が一杯詰まっており、通勤はクラウンに乗っていた。退社時には都内に一戸建てを持ち相当の貯金もあった。昭和の男である。休日が多いことが、必ず幸せとの思っていない自分が何処かにある。