ネットフリックス制作のドキュメンタリー「天才の頭の中<ビル・ゲイツを解読する>」3話を観た。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の「全ての生命の価値は等しい」との信念のもと、ポリオ全廃、開発途上国40億人の公衆衛生、安全な原子炉の開発を紹介している。ウォーレン・バフェトの多額の寄付で世界最大規模になった363億ドルの財団の資産も、その地球規模の活動からは決して潤沢な資金ではない。アルキメデスの格言「私に支点を与えよ。そうすれば地球を動かしてみせよう。」を連想してまう規模の大きさ。
特に興味深かったのは、情報の収集方法だった。ビルゲイツは問題解決に取組む時は、関連の図書を徹底的に読み、キーマンとなる人を探しコンタクトを取るという。ドキュメンタリーの中では毎年発刊される世界開発銀行を紹介していた。誰でも入手できる本だがそこに書かれている事実を大切にしている。ウォーレン・バフェトも同様で、株式に投資する時は誰でも入手できる株式報告書を徹底的に分析すると読んだことがある。二人に共通していることは、誰でも入手できる公けな情報で判断していること。
2017年に顧客数十社を招いて、物流クライシスを伝えたく物流勉強会を開催したことがある。講演の開催日が近づくにつれ図書館に入り浸って、色々な経済紙の物流特集や物流関連の新聞を目を通したが参考になる情報は得られなかった。記者の固定観念や分析が返って邪魔になった。そんな時政府発行のデーターが多いに役立った。一方で仲間の運送会社で起こった事実を重ねてみた。マクロとミクロでストーリを組み立てたら色々なことが見えてきた。
いま図書館(ネット上でもあるかも)で調べたいことがある。日本の都道府県別の過去の人口変化と予測値である。首都圏では体感できないが、一旦地方に行くと人口減少は大問題になっている。我々は全国への長尺物混載ビジネスを展開しているが、この分野から大手物流会社が不採算を理由に相次いで撤退している。地方が地方として人口を維持する為にも、これ以上の物流過疎地は決し作ってはならない。