埼玉支社の倉庫に来られた、建築資材関連の商社のお客様が「こんなに、色々な建築資材を扱っている倉庫は見たことがない」と言われて帰られた。
埼玉支社で建築資材を保管・配送するようになって既に15年が経過した。開始早々、四国の建材メーカーと取引することになり、その関東エリアでの大量の配送を軸に、複数の顧客の荷物を詰め合わせる小口混載サービスをスタートさせた。4~5年経過した頃このメーカー物流機構が変わり、その仕事が急に止まってしまった。軸になる仕事が消えると、小口混載は物流会社にとってリスクのあるサービスになってしまう。苦しい状況も数年続いた。埼玉支社が目指すところは、建築資材の共同配送。「我々の提供する関東エリアの配送網は絶対お客様に有益なはず。」これは15年間、我々の揺るがない信念かもしれない。
建築資材の展示会に行ったり、全国の建材メーカーにダイレクトメールをお送りしながら、1社1社お取引を広げていった。大阪の同様のサービスを展開できる大栄社との提携も大きかった。
今年9月現在で建築関連のお取引数も45社を超え、10月に入って利用者数は急に加速し、新たに5社の商品をお預りすることになった。
お客様がさりげなく言われた「こんなに、色々な建築資材を扱っている倉庫は見たことがない」は、私にとっては非常に嬉い言葉だった。
物流会社の多くの現場仕事は、繰り返しの作業。
今日600km走行したら明日も600km走り、今日20件配達したら明日も20件配達、今日100トンの入出庫なら明日100トンの入出庫、それが延々と続く。今日作った砂山を夕方には崩し、明日新たに同じ砂山を作る、そんな仕事である。
体調が悪い時や気分が落ち込んでいる時は、繰り返しの仕事は辛い。でもそんな仕事だからこそ、毎日の少しの工夫が重要になってくる。
「工夫」しようと言う意識は、やらされていると思っていた仕事が、自分が進んでやっていく仕事に変わってくる。体を使って一日忙しく動く仕事だけに、一日で見ると工夫する時間もゆとりもそんなにはないが、毎日少しづつでも継続すると、その絶対差は大きい。
イエローハットの本社で鍵山さんの掃除の勉強会に参加したことがあるが、何十年にわたり継続した小さな工夫の蓄積にはびっくりした。ホンダクリオ新神奈川の店舗を見学させてもらった時も、相沢社長の日々の工夫と努力には圧倒させられた。
小宮一慶さんは利益は工夫の結果だと言う。正にその通りだと思う。
お客様から、少しづつだが総合トラックは進化していると言ってもらえる様になりたいものだ。
大阪の南港のマリーナにあるレストランで、新考流会のメンバーと食事した時、店内にPR用の写真のスライドがテレビに流れていた。
一枚一枚の写真が良く、単なる紹介のスライドではなくハイセンスのイメージ伝わってくる。そこにいた皆と「運送会社はコンテンツがしっかりしている、いつかこんなスライド我々で作ってみたいね」と話合った。
今日その漠然とした夢に向けて第一歩を踏み出した。プロの写真家K氏に頼んで、毎月に会社に来てもらって働く仲間の姿を撮影してもらうことにした。K氏はファッション誌のカメラマン、美男美女を撮影してきた彼が、どのように我々をとらえていくかが楽しみだ。
写真はホームページやカタログやスライドショーなどに活用していく。