総合トラックは原油価格の高騰が切っ掛けとなり、不幸中にも幸いなことに、この一年をかけて小さくなる努力を懸命にしてきた。
・事業所集約
・3拠点で行われていた配車業務の一本化
・営業の一本化等
これからはどれでも、更なる厳しさが待ち受けているだろうが。
この時期に大切なことは、社長が各現場のリーダーへ、各現場のリーダーが働く仲間1人1人に、会社を良くする為に、具体的に各自が何をすべきかを明確にしていくことだろうと痛感する。働く仲間の熱意が間違った方向へ、いくことも危険である。
故・一倉定先生の講義のある事例を思い出した。
パート社員が会社のために良かれと思い、揚げ物用の油を、独断でコストが安い油に切り替えていたが、消費者は敏感で味が落ちた揚げ物は敬遠され、売上を大きく落とす原因となっていたと言う話である。
「アメリカ発」「百年に一度」「世界同時」「不況(恐慌)」、逃げ道のない、厳しい表現である。この言葉が的確な表現とされる状態になる可能性もあるが、我が身にその影響が及んだ時には、この無責任な言葉が与えた影響の大きさを実感することだろう。 無責任なこの言葉がモンスターとなり、一瞬にして世界中を駆け巡った。
同様に、米証券大手のゴールドマン・サックスはアナリスト・レポートの中で、原油価格が今後半年から2年の間に、1バレル=150~200ドルに達する可能性があるとの見通しを示した。数ヶ月後にこのレポートは、多々の要因もあるが、ブーメランのごとく発言主に帰ってきてゴールドマン・サックスを直撃した。この言葉もモンスター化し、狂騒的に原油を高騰させ(現在は原油は沈静化したが)、数ヶ月後に世界中の自動車業界を直撃した。
輸出産業が稼ぎ頭となり外貨を稼いできた日本は、世界的な消費低迷、円高、直近でメーカーの在庫調整の影響は計り知れない。その厳しい現状は、人員削減の観点で騒いでいる報道ニュースよりも、直接携わる人の話を聞くと、想像をはるかに越える深刻なものがある。