北海道の丸和運輸機工様の事務所で、積み合せ運送をテーマにミーティング。
当社は建築資材・鋼材・長尺物・パレット物が扱い商品だが、北海道でアイスクリームの共配を提供するH社の社長や、チョコレート等の共配や3PLを全国規模で提供するK社の社長にも加わってもらい共同配送について異なる視点で意見が交わされた。共同配送にこだわらずリードタイムやチャンネルを縮めることの重要性も再認識した。
2011年春に内容証明が届いた。在籍しているドライバーA君からで、過去2年間で残業未払いが100万円あり即刻支払えという内容だった。A君は歩合制と残業を併用している給料体系で、まさかと思い過去2年間のタイムカードと売上と賃金台帳を付け合せたら確かに会社に否があり24万円の未払いが判明した。その主旨を伝えると、A君は不服として労働基準監督署に駆け込んだ。争点は休憩時間になった。結局A君は労働基準監督暑の認めた金額にも納得せず「あっせん」、でも歩み寄れず裁判になった。双方に社会労務士や弁護士がつき相当額の費用も発生した。一年以上かけ判決を得ることなく和解で幕を閉じた。
振り返ると経験したことがない「あっせん」や裁判に、運転手の生活を守る為にしてきたビジネスでまさかの訴訟、気の重い一年間だった。幸いしたのは給料体系や就業規則を全て見直しができたこと。でも就業規則の条項は以前の倍以上になった。その間、心のよりどころとなったのは「働く人の汗に報いる」という経営理念の一項目だった。
会社を信用して一生懸命に働いてくれる運転手に公平に報いたい、安心して働ける職場を作りたいとの想いを深くした出来事だった。
ダイエーやヨーカドーの酒売場には、ワインやスパークリングの種類は多いが、ウイスキーやスピリッツ系は売り場面積が極端に狭く各種数本しか置かれていない。理由は利益率だと思う。
ワインは品種やメーカーが中小なので、消費者には価格差が見えない。酒専門のディスカウンターも一時より、ウイスキーやスピリッツ系の種類は少なくなり、ワインや日本酒・焼酎が多い。ウイスキー好きの私にとっては、この割り切りは不満を感じる。
都心部の繁華街にある酒専門店や成城石井には、ウイスキーやスピリッツ系はふんだんな品揃えで、見たことのないモルトウイスキーやバーボンやジンが並び、メーカーの特色は味についてのコメントがつけられている。知名度のない少量メーカーになると利益率が高い。
要は知名度のあるナショナルブランドだけを販売していたら、酒売り場は維持できないということだと思う。
物流でも、誰でもやれることは=低収益というのは、紛れもない事実である。酒の販売については規制があるが、こと運送においてはお客様でもトラックを購入すればできる仕事であり、我々に委託するのは料金が安いからである。
浦安市千鳥町に所在するが面白い位置関係で、両隣が運送会社である。向かって左のベストプラン社は紙の輸送に特化しており、右の興和運輸社は鋼材の輸送に特化、真ん中の当社は紙も鋼材もやっている。3社並ぶとグラデーションになる。
総合トラックは鋼材の輸送からスタートしたが、紙の輸送にも扱い商品を広げていった。鋼材と紙の流通は似ている部分もあるが、私自身の大きな違いを感じる。
紙はここ15年間で業界再編が進み大手製紙メーカーに集約される一方で、消費においては凸版印刷と大日本印刷の2強が圧倒的な力をもっている。簡単に2強から流通を経て最終的に2強に販売されるので流通の力が弱い。特に紙の一次問屋はその間に挟まって、商いの口銭差がなくなりオーナー経営は姿を消した。
鉄鋼も高炉メーカー再編で世界に通用する規模に向かっているが、消費の方は自動車・造船・橋梁から中小加工業者を含めると多種多様である。鉄鋼で現在でも使われる言葉「川上から川下」「高炉様々」はメーカーの力の強さ・力が大きいことを示しているが、一方で流通にあっては一次問屋や加工には、オーナー経営が多く存在している。
輸送に関しては鉄鋼にはまだまだ多くの自家用トラックば活躍している。逆に考えると、実車効率が高い運送会社の活躍する余地がある。
大手物流会社Aに下請けで入っているB運送から聞いた話。
A社の仕事は建築現場搬入が多く、2t車で一回配達すると20,000円、二回目の配達が5,000円、三回目の配達も5,000円の運賃契約。運転手は売上げを確保するに3回は配達したいので、必死になって時間を有効につかい配達する。でもA社がお客様へ請求する運賃は、一回目も二回目も三回目もそんなに運賃は変わらないと思う。元請にとっては、二回目、三回目の方が支払い運賃が安い分だけ、利益率が高い。私はこれを元請の暴利だとは思わない。 B社にとっては直接荷主がないので、元請に車両を預けるしか方法がないのである。
元請は、組合せできる荷物を集めて配車して効率良く動かしていく。情報量の多さがそれを可能にする。荷主から仕事を受注しても、何もアレンジせず単発で運行していれば、その物流会社の機能は単に運ぶということに限定されてしまう。それなら、お客様がトラックを購入するばできる仕事で、お客様にとってのメリットは単に、自社でやるより安いからと言う理由になってしまう。
大阪の吉田です。 お元気様です。今日は私の愚痴につきあって下さい。
今日、運行管理者講習に行って参りました。 あまりにも愕然とし、落胆しました。我が業界の管理者たる者の講習に参加する服装にです。200名ほどの受講者が多くはTシャツ 色とりどり(会社のユニホームではなく完全に普段着)です。私の見たところ6割以上が普段着です。そのまま仕事に復帰できる格好をしている人は確実に4割以下でした。私の前の席に座っていた人間なんかは背中にALOHA!と書いた黄緑色のTシャツです。 しかもズボンは半ズボン・・・ どこかで見たことがある景色、雰囲気でした・・・? そうそうパチンコ屋さん! ほかには競馬の場外馬券売り場も こんな雰囲気。土日の開催ならともかく今日は木曜日。 なんですか ここは? なんと情けない業界なのでしょうか。
この人たちは夕方3時半ぐらいに講習は終わるのに会社に戻らないのだろうか? 戻らないとしても、もし?緊急でお客様に呼び出されたらどうするのだろうか? 着替えに帰るの? 緊急だったらどうするの? ましてや運行管理者でしょ? 今日、今 自社で重大事故が起きたらその格好で駆けつけるの? 被害者や、その家族にその格好で会うの?
運行管理者というのは往々にして会社の経営者、幹部、管理職、リーダーなはず・・ そのポジションの人間が大方 こんな服装をして受講してきて、どう考えても夕方受講終了後に仕事に戻るような気配は感じられない。ドライバーさんや倉庫作業員さんはこの時間 酷暑の中頑張ってくれているのに。業界のリーダー達がこんなんだから 一生懸命頑張ってくれているドライバーさんが「クモスケ」なんて言われるんだ! 本当に怒りを覚えました。 この業界を少しでも誇りある業界にしたいと切に願います。
■同じ日に偶然、私も東京で同じ運行管理の研修を受けていた。そういえば私の前に座った人もアロハシャツだった。 梶
セイノーロジックスの渡辺社長の部屋には、大きな世界地図が壁一面に張られていた。
大きな地図とは別に、気になる一枚の地図が。通常見る地図とは上下が逆になっている。ひっくり返して張ったのではなく、富山中心正方位図とあり地図に記載の文字が確り上を向いている。日本海が、ロシアと朝鮮と日本に囲まれた湖に見えてくる。
九州から北海道にモノを運ぶとき、釜山経由で運んだ方が安くつく。リードタイムは6日間。日本国内で陸送700キロの距離なら、海運を使って釜山経由でも、全ての諸費用を加えても価格の優位性はすでにあるそうだ。もしそこに安い海外の人件費を利用して、物流加工や製造工程を移管すればメリットは計り知れない。水は高いところから低いところに流れる。渡辺さんは情報レベルではなく、十数年前からその価格差に気が付き、自社のビジネスに組み入れている。
ここ10年で欧米の物流企業は吸収や合併を繰り返して数社に集中してきている。世界の勝ち組の物流会社である。ドイツポスト(日本の郵政に相当)グループのDHL、DBグループ(日本のJR)のSchenker はその中心にある。
渡辺さんの話にはフォワダーやインテグレーターといったカテゴリーは有ったが、物流会社や3PLといった言葉は出てこなかった。
建材MIX便を担当する鈴木氏が「お客様が商品を販売する際、商品価格とは別に運賃を別立で販売するか、商品価格に運賃込みで販売する
2種類がある」と言う。一見、最後はどちらも同じ様に思えるが、販売戦略と物流費の存在を色々考慮するとかなり奥が深い。間違いないことは、差別化されてそこでしか販売してない商品は運賃別立てがベストだが、販売競争を強いられる商品はかかる運賃以前にその会社の販売方針が明確に存在しなければならない。面白い着眼点だ。
地球誕生から現在までを一年に例えると、地球誕生は1月1日0時0分(45億円前)、海から陸上に生物が上がったのが11月30日(4億円前)、猿人を経て新人の誕生が12月31日午後11時58分、人類が鉱物資源、石炭資源、石油資源を使い始めたのが2~3秒前。そして45億年来の地球資源が、今から数秒で無くなろうとしている。(月尾嘉男氏の日本百年の転換戦略より) 石油資源はあと40年と言われている、数十年後には、ディーゼルエンジンのトラックは陸上輸送の主役の座を降りていることは間違いないようだ。
大阪のA社から聞いた話。100台を抱えるA社は長距離輸送部門もあり、40台のトラックが東京⇔大阪間を毎日運行している。今回の軽油の高騰は、値上がり分だけで年間2000万円以上のコストアップ要因になる。我慢に我慢の重ねたが、とうとう主要荷主に値上げ交渉することに。「値上げを言っきたのは貴社だけ、値上げは了解しても良いが、当然仕事が減ることは覚悟してほしい。」と言われたそうだ。結局仕事確保に値上げは撤回する。ではどこでそのコストアップを吸収していくのか。高速代・車両代金・保険・税金は定額、結局は赤字を出すか運転手の給料を下げるかの選択をせまられることになる。物流業は、参入障壁の低い業界だ。