学生時代陸上部に所属していたが、練習のあいまに顔を出し昔話を始める年配OBがおられる。関心をもっていただけるのは有難いが、40~50年前の陸上の練習方法や苦労話を聞いてもそんな時代ではない。話が長くなるとウォーミングアップした体も冷えてしまい怪我の原因にもなる。経営者として同じことを現場にしていないか、自分自身疑問に思う時がある。社長って我侭なモノで、つい身勝手に考えがち。
東日本大震災後、民間に比べて公務員の対応の遅さの苦情を度々聞く。現政権と行政もシックリしていないのも原因の一つ。ある医師から、震災直後被災地での薬不足が切迫した問題となっている中で、立川に緊急用薬品の国の備蓄があったそうだか、目的が海外支援用だということで使わなかったと言う話を聞いた。とっても馬鹿らしい話だが現実の様だ。余計なことをすると何かあった時政治家から批判をうけるので、それならアクションを起こさず見て見ぬふりをするのが実態のようだ。
会社でも、自主性とはいいつつ、失敗したら部下に責任を押し付ける。そんなことが何度かあるとチャレンジ精神が喪失してしまう。
震災以降、あまりに動きが良くない。固定費が70~80%の物流業界にとても厳しい状況だ。会社も我慢だし、歩合制のドライバーにとっても来月給料に直撃する。退社の理由は給料以外にもあるかもしれないが、今回、手取りがこの数ヶ月2~3万減って大型ドライバーが一名退社した。
先日ホームセンターのレジで順番待ちしていると、何だか隣のレジの方が進みが早い気がして隣のレジに列に移動したくなったが、思いとどまった。
目先で動くのは止めよう、他のレジに移っても劇的に早く終わる訳でもない。それなら、列の後ろに並ぶ人の為に、少しでもレジ時間を短縮すべく商品のポスの打ちやすくする工夫をしたら、小銭を出しやすくする準備をしようと。
転職もこれに近い要素があるかもしれない。
宮城県の運送会社のドライバーに聞く。
地震直後の東北地区のガソリンの高騰は凄まじかった様だ。リッター当り200円いやいや750円、最高値は1750円までいったそうだ。
津波の影響で、宮城県の車両台数は体感で半分になった。海側に運送会社の車庫が多い為だ。運送会社の車庫にトラックを置いて自宅に帰った社員はトラックがダメになり、トラックに乗務していた社員はマイカーを失っている。海水に浸かったトラックはディラーでも修理は受け付けない。電気系統がダメになって修理しても火災の可能性があり保障ができないとのこと。塩水に浸かったら廃車になる。保険等の保障は一切ない。
ある運送会社は、社員をすべて解雇して、避難所生活のドライバーは勤める環境にないので仕事にはありつけず、自宅が無事だった社員は同じ運送会社にアルバイトで再雇用される。その場合は手取りが10万円を切るケースも少なくない。
幸いトラックが残っても、被災地には運送の仕事が極端になくなっている。各地への発荷がないので、空車で関東や新潟に上がり1週間各地を運転して週末に東北に帰る。または首都圏にアパートを借りて出稼ぎ。発着も不定期なため、空車率も高く運送効率も悪い。