「いいよなトラックドライバーは、上下関係がなさそうだし。」
「そんな気楽なもんじゃない」
「来週は休み取れるからね。」
「もう辞めたらいいやん、こんな仕事。」
「好きでやっているからええやん、ほっといて」
サントリーの缶コーヒーBOSSの「ヘッドライト・テールランプ」と言われるTVコマーシャルのセリフである。これらの暗い言葉から希望は感じられない。
物流関係に従事する者にとっては、このCMはドライバーを暗い仕事に位置づけ、上から目線(好きな言葉ではないが)をも感じる。そして一時の安らぎを与えるのは缶コーヒ-のBOSSとストーリが展開する。中島みゆきのヘッドライト・テールランプの挿入歌はカッコ良いが「希望をもてよ」押しつけも感じる。
缶コーヒーはトラックドライバーは大好きであり、人によっては一日何缶も購入する。飲料メーカーにとっては大きなマーケットでもある。でも最近はライバルも多い、職場にはネスレ等のオフィス用コーヒーメーカーやコンビニの100円コーヒーなど。製法からして缶コーヒーより本格的で美味しく価格も手ごろで缶コーヒより優位性ある。トラックドライバーに焦点を当てたい動機は解るが、ドライバーの家庭でこのCMを見たと時、家族はドライバーの職種について何と感じるだろうか。