数人の先輩経営者との夕食の場で、アパレル業界のW社が話題になる。実際に接した生情報で、分析力に優れた数名の意見なので説得力がある。
W社は絶えずいくつかの成功しているブランドをもっている。W社のすごいところは、時代の感性に合った商品を販売していることより、ブランドの「成功パターン」の真理を分析し追求している企業体であること。異なるブランドの30チームが、成功パターンのその尺度にそって成長の時期と撤退の時期を見極めて、経営していると言う。
企業として何処にノウハウを持ち、自覚していることが大変重要なことである感じた。
数年前にある企業の門外不出の社員研修にその経営者の好意で参加させてもらったことがある。テキストがあまりにもすばらしいので写しをお願いすると、その教育担当役員が「このテキストは、会社の無形資産で外部へ出せません。社長の決裁事項になります。」との返答だった。早速社長に連絡をとり、弊社の社内だけで限定して使用することで了解をもらった。
社会人となった当初、運送会社を経営するとは考えたこともなかった。
しかし、私の場合消極的ではあったが、気がついたら運送会社の社長をしていた。
「何の為に会社を経営しているのか」を第3者に話す時、いつも3つの事は話してきたことに気づく。
①お客様に喜んでほしい。総合トラックと取引して良かったと感じてほしい。
②運送業界の地位を上げたい。働く人にプライドの源泉がほしい。頭で考える仕事も尊いが、体を動かし、手を使い、汗を流す仕事も同等に尊い。一生懸命に働く姿を見ていると、胸が熱くなる時が何度もある。そんな汗に報えているのか、報いたい。
③環境問題には関心がある。小さなことかも知れないが、出張先でA4の紙一枚ホテルのごみ箱に捨てられない。この紙がリサイクルに回るかどうか確信がもてないから。それなら会社に持帰り、お取引先の製紙メーカの原料に回したい。
話せば長くなる、書きはじめたら止まらなくなるが、合宿3日目にこんなことをありのまま経営理念にしたくなってきた。 カジ
月一度の幹部会、今日は小宮コンサルタントのオフィスで。
経営理念を読んだ後、恥をしのんで小宮一慶さんに日頃の疑問を質問する。
「お客様に価格交渉している時は、お客様とゼロサムをしていることになるのですか? お客様第一といっても結局は、弱肉強食の世界なのでしょうか?」
小宮さんの答えは明確だった。
「商品やサービスにしっかりした価値があり、お客様に評価してもらえるものであればゼロサムにはならない。お客様とゼロサムをしてはいけない。」
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
コンビニで買い物をするとレジでビニール袋を持ちやすいように、店員が持つ部分を一ひねりしてくれます。スーパーやホームセンターで商品の売り場をたずねると、その売り場まで店員が一緒に連れていってくれるようになりました。サービスが少しですが、数年前に比べると着実に進化してます。これは競争の中で一社がやると他社も追随して、気がついたらその業界の標準になってきたサービスです。
物流業界は安全確実な輸送や競争力のあるコストをお客様から求められており、これらお客様からのご要望に応えて日々継続していくことはとても重要なことです。でも物流業界はサービス業でもあります。物流という商品(サービス)は、いかなるケースも現場があり「人とふれあい」は必ず存在します。お客様の大切な販売先に、お客様以上に接する場合も多々あります。「運んでいくら」の仕事ではなく「サービスを提供する」と真剣に考えた時、実際には我々はどうあるべきか本当に悩んでしまいます。
ホテルの場合、利用する目的も利用者により全く異なるので多種多様のホテルが存在し、一泊ごとにお客様は最高を目指し一部屋を選択します。同都市の宿泊でも、目的により使い分けます。ホテルの選択の要素は「泊まる」ことだけではないようです。
なら、その答えはお客様が持っておられます。総合トラックは初心にもどりお客様に教えていただき「どうあるべきか」考え、小さなことでもサービスとして一つ一つ具現化し標準化していくべく社員一丸となって取組んでいく所存です。
総合トラック株式会社 代表取締役 梶大吉