震災以降、3日間配達のトラックを止めた。軽油確保難や納品先バタバタしたこともあったのでお客様からのクレームも無かった。運送会社の商品は在庫ができない。毎日のトラックをいかに稼動させるかで、一方で仕事には納期がある。約9割のオーダーが納品日指定で、今日超忙しくても、翌日は仕事がまばらな日も多い。
でも震災の後は意外と納品日の融通が聞いてくれて助かる。先日プリンターを修理に出したら、震災の影響で数日納品が遅れますがと言われたが、全然OKである。
自動車メーカーが東日本大震災で、数十日が工場のラインがストップしているが、これは在庫量との兼ね合いで、主要商品が3ヶ月分でも確保されていたなら問題はかなり回避されていたかもしれない。
名古屋の部品メーカーのルート配送のトラックに相乗りしたことがあるが分刻みの納品には驚いた。その時は高速道路を100kのスピードで走る車を車間1mで追随するような印象を持った。そんなに車間を詰めなくても、もう少し車間をとったらとどれだけ気持ちが楽かと思った。
先頭を行く車は決められた速度で走れば良いが、後続車はアクセルとブレーキを併用しながら冷や汗の連続で命がけの運転。
東日本大震災への私設の義援金箱を設置した。向こう一年間の予定で会社に置くので、募金活動も長期戦になる。仲間の会社でも義援金箱の設置で、お金を集める色々なアイデアを駆使している。近くで採れた野菜を持ち帰り自由にして、その前に募金箱をおくなど。
当社の社員から出た幾つかの自己宣言とも言える継続性のあるアイデアを紹介。
・乗用車通勤を自転車に切り替え、それによりセーブできた燃料の相当額を募金する。単位は1チャリと名づけている。
・会社で出張する際 社有車を使わず燃費の良い個人のハイブリット車を使い、その燃料差額を会社に請求し募金に充てる。
・私は被災地の運送会社に仕事を依頼する度に、一車あたり100円の募金をする。震災後、石巻の運送会社に1台、福島県の浪江町の運送会社に3台オーダーしているので、都合400円の募金になる。
インターネットで印刷を受注するプリントパックは、毎回の注文ごとにお客様から100円の募金をするか・しないか聞いてくる。もしお客様が募金にクリックすると、プリントパックも同額を募金する仕組みだ。
自分の為にではなく、人の為の方がモチベーションが高まる場合もある。上手な仕組みだ。 カジ
本日、お客様の依頼で、救援物資4社分を積んで4トン車一台が仙台に向かった。石巻に取引しているW運送があり、事前に連絡して必要な物を聞いて、その便に合わせて救援物資を多少だが渡すことができた。
状況は厳しく、事務所は流され19台のあった車両のほぼ半分の車両を地震で失ったそうだ。やはり電気が回復してないので、単1や単2の電池が必要だと聞いたが残念ながらそれほどの電池は、近隣を回っても確保できなかた。
ドライバーに聞くと仙台に近付くと海側がテレビで見る悲惨な景色が広がってきたそうだ。
こんな状況下でもW運送の方は我々に気を使かわれ、百数十匹の秋刀魚を土産にいただいてきた。逆に我々が勇気づけられた気がした。