運送会社にとって夏は強敵。
作業場である荷台にはクーラーが無いので、ちょっと体を動かしても汗だくになる。一日の水分補給も半端な量ではない。のどが渇く度に、自販機から飲料を買っていたのでは小銭が幾らあっても足りない。2ヶ月間続く戦いなので、飲料代だけでも相当な金額になってしまう。我が家ではペットボトル数本に麦茶を半分入れ、冷凍させてある。朝残りの半分に冷えた麦茶を注ぎ足して保冷容器に入れて出勤するが、家族の分もあるので精々2本しか持ち出せず1Lが限界。ちょっと暑くなると3L~4L位水分補給することも珍しくない。
その水分補給を供給側から見ても、夏は厳しい状況がある。日本中のトラックが飲料水の輸送に影響を受ける。弊社は季節的要因の強い商品はあまり得意としていない。季節的要因の強い商品は仕事の波が大き過ぎ、不効率になってしまうし、そちらに勢力を注ぐと既存のお客様にもご迷惑をおかけしてしまうから。そう言っていても引越しシーズン同様にあらゆる面で影響を受けてしまう。
運送業界の夏は,正に飲料との戦いでもある。 カジ
語学力不足の為、適切な諺がでてこない。ちょっとしっくりこないが、思いつく範囲で一倍近い諺が「立つ鳥あとを濁さず」だ。
埼玉支社は新規に倉庫をご利用いただくお客様の引越しで大忙しだ。大型トラックで土日に数十台、加えて平日数台ずつ移動をかけ約一か月続く。
感心したことは、出荷先の倉庫会社が1パレット毎実に丁重に梱包してあり、その商品明細もしっかりとプリントアウトし、分かり易くしてくれていること。同業者として大いに学ぶべきところがある。口では簡単にいえても、いざ実行するとなるとかなりの手間とコストもかかり、間単にできることではない。再婚する相手に、先妻が丁寧にかつての主人をよろしくと、その人の趣向や健康状態の詳細なメモや、後妻の人が不自由しないように身の回りのものを整理して引き継ぐ様なものだ。例は不適切かも知れないが、毎日入荷するパレットに、企業として風格を感じる。
総合トラックは、江戸川・浦安・埼玉の3箇所で配車業務を行っている。
理想を言えば、3箇所を一箇所で行えば効率的な配車が組めるのだが、浦安と埼玉ではクロスドッキング機能での配車だけに、実際に商品を見て配車を組上げていくことが絶対条件になるので、3箇所それぞれの配車になってしまう。
かつて、江戸川の配車と浦安の配車を一箇所で行ったことが有ったが電話が集中して混乱を起こしてしまい、お客様から不評だった。一方では仕事がなく車両を遊ばしているのに、一方で忙しくて外注に頼んでいたりで非効率な部分も実際多い。
今月から、そのロスを解決すべくファックスを使い、各事業所の配車情報を頻繁に連絡しあう仕組み作りに取り組んでいる。
長谷川時司さんが亡くなって一年が経った。
昨年はこの時期かなり暑く、炎天下のトラック作業でふらつき、大型車両の荷台から転落、後頭部を強打、5時間後に救急病院で息をひきとった。1m以上は転落した時死亡してもおかしくない高さであると聞いたことがあるが、当社で残念ながら現実のものとなった。ヘルメットはあご紐がはずれていたため、転落時は脱げていた。
長谷川時司さんとは、私が学生時代に家業のアルバイトをした時から30年以上の一緒に仕事をしてきたので、多くの思い出がある。ボクシングで鍛えられた体は強靭であり、20年位前までは休日も仕事がある時代は年間を通じて長谷川さんは休まなかった。数ヶ月休まない事も珍しくなく、正月休みも加えて年間を通じて10日以下の休と言ったことも度々あった。
10年位前から会社が環境整備に取り組むようになると、率先し実行してくれた。休日は頻繁に会社に来て、一日掛けて担当のトラックを洗車していた。トップページの左にでる6484の車両は長谷川さんの乗っていた時もので、何ともいえない輝きである。数ヶ月に一度は、社員のいない休日に本社に来て、自主的に1人でプロ顔負けのワックスがけの床掃除をしてくれていた。本人の誠意でやってくれたことなので、金銭的には一回も報いなかったが、「いつか別の形で報います」と心の中で手を合わせてお礼を言っていた。恩返しの機会は、結局こなかった。
一周忌に社員代表数名と線香を上げにいく。社員の口からお客さんの会社のトイレ掃除も行っていたことも初めて知った。奥さんが「30年間、会社で働かせて頂いたことが幸せでした」と言っていただいた。内助の功や家庭の理解があって、長谷川さんの会社での姿があったのだと再認識した。
先週は埼玉支社で、今週は本社で環境整備の研修。
経営計画書に記載の環境整備の文章を読み合わせた後、作業開始。床下配線の整理、換気扇の掃除、共有キャビネットの整理など、普段手の届かない所を整えていく。職場も現状維持だと、マンネリ化し、品質も下がってくる。そんな時、デスクや棚レイアウト・書類フォームの変更など、小さな事でも工夫し変えていくことが非常に重要なのかもしれない。
そんな事のキッカケが環境整備にはある。
(写真: 雑然と置かれていたペンに、誰かが名刺入れのふたを置いた。整頓された瞬間だ。)
トラック業界の新聞に日本を100とした場合の運賃の国際比較が掲載されていた。
円安傾向なので指数も、グラスの指数も2割位欧米を高く見ないといけないと思うが、驚くべきは少量・短距離の日本の運賃の安さである。路線会社や宅配業者がいかに機能的に且つ合理的に動いているかである。
でも、欧米がこの少量・短距離の日本の安さを見た時、彼らは努力不足を認めないかもしれない。少量で運ぶサービスの存在自体を不効率と言うかもしれない。 カジ
総合トラックは3箇所の事業所があるが、色々な役割を持って、各事業所を支えてくれる人々がいる。
その中で、植物を大切にし手入れしてくれる行為も重要なことだ。浦安事業所では、開設時にいただいた胡蝶蘭が綺麗に花をつけ初めているし、入口横の小さな花壇には数ヶ月前にまかれた種が綺麗に花を咲かせている。埼玉の事務所は観葉植物が枝を元気に伸ばし、さしずめハウスの中にいるようだ。植物が手入れされている職場は、活気があるという。その植物への心使いが、お客様サービスにも合い通じるのかもしれない。
私自身も植物を育てようとするのだが、今まで関心が無かったせいか、手入れの仕方を知らない。鉢物を植え替えるが一ヶ月もすると枯らしてしまう。最近分かったのだが、どうも水のやりすぎで根腐れを起こしていたようだ。
(写真: 数年前、フェンス下の雑草を刈っていたら、寸前のところで社員から「それは残しておいて」と止められた。季節になるとこんなに綺麗に花を咲かせるバラだった。)
ボルボトラックの機関紙に全長25.25mのモジュールシステムの紹介記事があった。以下要約。
EU拡大により2030年にはEU内の輸送量は倍増すると見られており、欧州の輸送障害が懸念されている。その中で輸送効率を上げる一つの方法として、スウェーデンとフィンランドで許可され導入した全長25,25mの連結車両に関心が寄せられている。単純に大型トラック2台で3台分の荷物が運ぶことができる。
日本では全長規制はフルトレーラーの連結時の長さは19m、EUでは18.75mとほぼ同じ。
(写真: 写真はボルボトラック機関紙「ポ・ヴェーグ」の05年12月号より)
小宮一慶さんがよく講演で「散歩のついでに富士山に登った人はいない」と言われる。
この言葉を最近中学生になった息子に頻繁に使うようになる。勉強し新しい事を一つ一つ理解したから、テストで良い点が取れる。遊びも運動も努力したから良い結果をだせる。偶然ではなくそれに見合った努力をした人が成果を出している。
いつの日から、会社でもこの言葉を頻繁に使う様になった。実は自分自身に言い聞かせているのかもしれない、「目の前の細かなことから堅実にやって行こう、先ず行動を起こそう。」と。
そうするとすべきことがたくさん見えるくる。
(写真: パンフレット用の本社一課の集合写真、上段左より川端・小倉・新里、下段左より松島・中山)
新規のお客様が今週弊社の埼玉支社を訪れることになる。
日程が決まった時、鈴木支社長に指示。「来社される日に焦点をあわせて、事業所の体裁を繕ろおう、背伸びをしよう。お客様の目になって皆で考えてみよう。事業所のどこが恥かしい部分かを見直そう、改善できる事はその日までに正そう。」
キッカケは何でも良い、良い方向に一歩でも会社が前進すること。背伸びはお客様への誠意だとも思う。形から入ろう。私自身が気になった部分も、数箇所を指摘。入口の雑草、廃棄保管スペースの表示・・・etc。
お客様数百社に4月にダイレクトメールをお送りしている効果もあり、本社に新規の問い合わせをいただくケースが最近頻繁にある。お客様が初めて電話をかけてこられて時、営業担当は不在、どんな風に電話の応対をしたら好感度が高められるか、皆で考えてみた。やはり第一印象は大切だと思う。レスポンスの速さも重要。
例え話をした「初めてデートする時、色々なことを想定して、自分をよく見せようとあれこれ考える、そして背伸びもする。彼女の両親に初めて会う時も同様」。でも、恋愛の背伸びは、数々失敗を誘発させてきた・・・。実は自然体が一番だと思うのだが。
仕事に関しては、自然体で大雑把な会社をお客様は「気に入った」とは言っていただけない。
(写真: お客様から発生する廃棄物は、丁寧に分類していると思うが、その他の部分に気になる時がある。)