浦安市千鳥町に所在するが面白い位置関係で、両隣が運送会社である。向かって左のベストプラン社は紙の輸送に特化しており、右の興和運輸社は鋼材の輸送に特化、真ん中の当社は紙も鋼材もやっている。3社並ぶとグラデーションになる。
総合トラックは鋼材の輸送からスタートしたが、紙の輸送にも扱い商品を広げていった。鋼材と紙の流通は似ている部分もあるが、私自身の大きな違いを感じる。
紙はここ15年間で業界再編が進み大手製紙メーカーに集約される一方で、消費においては凸版印刷と大日本印刷の2強が圧倒的な力をもっている。簡単に2強から流通を経て最終的に2強に販売されるので流通の力が弱い。特に紙の一次問屋はその間に挟まって、商いの口銭差がなくなりオーナー経営は姿を消した。
鉄鋼も高炉メーカー再編で世界に通用する規模に向かっているが、消費の方は自動車・造船・橋梁から中小加工業者を含めると多種多様である。鉄鋼で現在でも使われる言葉「川上から川下」「高炉様々」はメーカーの力の強さ・力が大きいことを示しているが、一方で流通にあっては一次問屋や加工には、オーナー経営が多く存在している。
輸送に関しては鉄鋼にはまだまだ多くの自家用トラックば活躍している。逆に考えると、実車効率が高い運送会社の活躍する余地がある。