運転者不足が恒常化ている。団塊の世代がハンドルを置き始め、減員数を若者から採用するのは相当難しくなってきた。都心部では若者の車離れはかなり進んでいる。スマートフォンの進化で、ベストな電車・バスの組合せが簡単に表示される。その分、車を利用する必然性が少なくなってきた。
若者の採用が困難な状況下、採用の幅を広げるには3つの選択肢がある。
①外国人労働者 ②女性 ③中高年
当社は③にターゲットにして、ネット広告には重きを置かず、従来型の紙媒体の求人誌を使っている。
右は求人誌掲載し写真。求人誌の写真は加工が一切禁止されているので、当社のポイントは手作りのサインボードにした。結果は上々、1名の採用枠に6名の応募があった。今回良い人が応募に来られたので、3名採用とする。
今年はなぜか花が綺麗に咲く。
外に置きっぱなしの胡蝶蘭も、アロエからも。昨年咲いた後のチュリップの球根からも勢いよく芽がでてきた。事務所回りの植物は、岸川嬢が担当で毎年職場を綺麗に花で飾ってくれる。高価な花は買わず、セール物やもらい物で花壇を何とか維持している。私は花の知識やセンスはないので、ひたすら雑草取りと土の入替えを担当。
構内を取り巻く植栽もだいぶ背丈が伸びてきた。今伐採しておかないと、夏を過ぎると枝や背丈が伸びて手が付けられなくなる。伐採のポイントは、大胆に枝を裁断していくこと。「おいおい、俺までリストラするのかよ」と油断していた枝の声が聞こえてくる気がする。もう一つのポイントは地面から1m以下の枝は全て切り落とす。遠くから見ると整って綺麗に見え、作業の達成感も得られる。近隣の会社構内にも1m以上枝が張り出していた。隣の土地に許可を得て、入れてもらい伐採作業。そうしたら気遣ってもらい缶コーヒーをもらった。今までご迷惑をかけていたのに、恐縮してしまう。(梶記)
顧客一社の売上が全体の50%を超えると、会社は実質的にその顧客に支配される。当社の40年の歴史の中でそんな時期が10年位あった。その頃は毎週ナンバー1の顧客に表敬訪問した。顧客から呼び出しを受けただでけでも最悪の事態を空想してしまう。仕事が増えるのは有り難いが、ボリュームが増えた分、顧客の中で事故やトラブルも目立ってくる。物損やトラブルが大ごとにならない様、仕事以外の付き合いも大切になってくる。価格交渉も相当神経を使い、仕事が全く無くなることを想定するとギリギリの交渉はできない。褒められること感謝されることはまずない。現在はナンバー1の顧客でも8%以下なので、特定の顧客にビクビクすることは無い。
コンビニの記事をみて思う。今の時代、スタッフの確保は深刻な問題だ。家族経営でコンビニをしていると、人件費が高騰するだけでなくオーナー家族が店頭に立つ時間も増えてくる。運送会社の場合はコストアップは顧客に直接交渉できるが、コンビニはそれができない。本部に経営を100%支配され、契約に縛られ交渉もままならない。私は、幹線道路に面していたり深夜も人通りの絶えないビジネス街や駅近くの立地以外は、原則夜間営業は止めるべきだと思う。これから更に少子化・労働者不足が深刻になる時代の正しい変化だ。朝の早いドライバーは、コンビニで朝食と昼食や飲料を買って出勤する。一端仕事にでると、コンビニがあってもトラックが駐車する場がないから。コンビニの利用者で、どうしても深夜の時間帯でなければいけない理由は無いと思う。欧州にはコンビニが全くない、夜の10時過ぎると水ですら買う店がない。コンビニを作らない理由は個人経営の店を守るため。資本主義の原理より、人間生活の尊厳を優先している。
コンビニが交差点の角にあり、信号の歩道を完全にふさいで停止しているダンプ。この横柄な駐車に無性に腹立たしくなってきた。運転手がコンビニから出てくるの待つこと5分、車に近づく運転手に「この馬鹿野郎、こんなひどい駐車今まで見たことがない。」と大声で怒鳴りつけた。この手に対しては低姿勢は通用しない、喧嘩を売って相手を怒らせる必要がある。怒らすには「馬鹿」が意外と効く、過去に勉強が苦手で劣等感をもっている可能があるので。
「こんな馬鹿な止め方、頻繁にしてるのか。信号機が全く見えない、歩行者を危険にさらす気か」と注意すると「止める場所がないから止めた」とひらきなおり、私の制服を見て「お前はメタル便?お前の会社どこにあるのか?」としつこく聞いて逆に脅してきた。「お前の車は既に携帯で撮影しているからな」と言うと、相手は急に折れ「悪かった」と素直に謝罪してきた。「俺は運送会社だが、だからダンプはダメなんだと言いたくはない。いい運転手は一杯知ってる。お前みたいな少数の野郎が業界の品を落とすんだ」と言葉をたして別れた。ダンプは白ナンバーが多く、営業ナンバーの法人と違って怖いものがない。相手はこちらが法人と承知し一度はこちらを脅してきた。私の事は「くそ野郎」と嫌っても良いが、せめて次回はこんな酷い止め方はしないで欲しい。
運転手にSTOPアイドリングの理解の助けに、ペットボトルを利用して、一時間に軽油の消費量(エアコン併用の場合)を表現してみた。青い色は、万年筆のインクで着色。実際に作ってみて、その多さに驚いた。軽油1Lが120円とすると、軽油ってウーロン茶やミネラル水の価格に近い。夏場の猛暑時は、待機時間のエアコンは必要不可欠、4t車で0.86×@120=100円で暑さを回避できると思うと安い気もする。不必要な時にアイドリングして、これだけの軽油を無駄にするのはもったいない。
東陽町から都バスの東22番の錦糸町駅前行に乗る。運転席の真後ろの席に陣取った。東22は乗降客が多い路線でバスも頻繁にでているが、雨の日だったため私の乗ったバスの先には、同じ路線の東22が目の前を走っている。次のバス停に到着した時いきなり雨の中、運転手さんがバスを降り前のバスに向かって走り出した。そしてバスにもどると車内の車椅子スペース確保用の座席を手際よくタタミだした。ここで状況がやっと理解できた。雨の日は傘の折りたたみ等で乗車時間がかかり前のバスが遅れ気味でそれと共に時間が遅れた分、乗車する人の列も増えバス停が混雑していた。そしてその列の後ろに車椅子の乗客と介護者と立っていた。バスの運転手のとっさ判断で、車椅子の乗客を後続バスの乗ってもらう旨を前のバスのドライバーに伝えにいったのである。そのドライバーの機敏な動作にえらく感動した。公共交通機関には、折々に使命感を感じる時がある。このドライバーは、毎日誇りをもっていい仕事をしているのだろう、運転者の後ろ姿が輝いて見えた。職業に貴賤はないと改めて実感した瞬間だった。
ドライバーの多くが、勤続を重ねると太ってくる傾向にある。私は学生時代に毎日部活で運動していた時の体重が67kg、社会人になって40年経過し71kgでプラス4kgをキープしている。体形の増減でスーツが着れなくなったことはない。当社では過度な積降作業は無いが、平ボディ車やウイング車でそれなりに体は動かす。今日は助手作業でM君運転の助手席に座る。M君も勤続と共に体重は増えてきている一人だ。助手席に座り、M君の食生活について質問。朝昼の食事の量はそんなに多くはなく、むしろ私の方が多食らいで、加えてM君は普段はお酒を飲まないし、飲料水も無糖。でも聞くうちに夕食後1時間位で眠りにつき、夕食と就寝の間の2時間が確保できてないことが判明。
運転手は朝が早い、モデルケースで逆算すると、夕食後の2時間+睡眠7時間+起床から出社まで1時間、出勤の10時間前には夕食を終えていないといけない。朝6時に出社なら午後8時には夕食終了。でもダブルワークだったり、子供の帰宅を待っての食卓だと午後7時台の食事は難しい。ドライバーの体調管理で大切なのは毎日決まった時間で起床すること、今日は朝6時明日は朝4時起床では生活リズムが不安定になるので、多くのドライバーは早い時間に標準を合わせ起床して体調を管理する。肥満と腰痛に悩むS君は朝7時の出庫であっても毎朝4時に出社する。夕食後就寝まで2時間確保を考えると、前日の午後6時には夕食を終えてないといけないが、それは無理で食後にすぐ寝ていることは容易に想像できる。(梶)
昨年12月業務職と今年7月経理職と、二度の女子社員の面接を行った。
右は掲載の時使った職場風景の写真で、最初撮られることを拒んだいつの間にかほほ笑んでくれていた。この写真が良かった様で結構の応募をいただいた。
まずは履歴書を見て質問。いくつかの職歴を見ながら「なぜ辞めたの?」と聞くのが私にとって苦痛な時間。質問は早々に切り上げ、会社を説明することに時間をかける。それで相手のこと解るのと思うだろうが、聞く人の目の輝きをみている。12月の面接で採用した新人に社員が「君何で採用されたの」と聞いたら本人曰く「解らない、面接の時は社長ばかりしゃべっていたけど」と言っていたそうだ。
話す内容は、パートと正社員の仕事上格差は無いこと、パートだから簡単な仕事、正社員だから難し仕事なんてことは無い。その人が会社で能力を発揮して輝いてくれれば良いこと。大企業は会社の都合を優先するが、中小企業なので個人の都合はある程度は調整できること。その例として故吉川千石さんの話は定番。京大→住友化学→関連会社役員→孫会社社長を経て72歳で当社の募集に来られた。面接の時「お社長の指示なら靴磨きでもいたします」と言い切った。それから15年間、週2回のペースで出社し働いてくれた。最高の人柄で吉川さんと仕事するのが楽しかった。吉川さんにとって初めて挑戦するコンピューターだったが、システム、パソコンの組立て、通信と次から次とチャレンジし我が社の立派なOA選任になった。吉川さんの書斎はパソコンだらけになり異様な熱気があると言われていた。週2日の出社は週5日自宅でチャレンジしたことのアウトプットの日だった。こんな楽しい思い出を求人者に話すのである。
毎日感心しているのが商品の配送ミスが少ないこと。我々が取り組んでいる長尺や異形状貨物の混載は、集荷する運転者と配送する運転者とは毎回異なる。集荷した貨物は一度置き場に降し、夕方から翌朝にかけ方面別トラックに一台一台積み込んでいく。置き場に並べられた商品には何処から積んできたのか、何処に届けるかの情報が一切ない。商品にはバーコードもなければ伝票が貼り付けられている訳でもない。それと付属部品がセットになることもある。例えばH型鋼にダンボールに入ったボルトとか。置き場の限られたスペースの、形状別に並べるので、付属品が必ずしも対象商品の真横に置かれているわけでもない。専門の積込責任者はいるが、夕方のピーク時になると、積降作業はドライバーが主役になり複数の積込作業が同時進行でおこなわれる。混沌とした現場で積み忘れやテレコがあっても当然だと思うが思いのほど出荷ミスは少ない。その現場のチームワークは見事である、ぴりぴりした現場か言うとそうでもなく、現場での笑い声も絶えない。
NHKの大ファンで、連続朝ドラ、大河ドラマ、世界ふれあい街歩き、世界で一番美しい瞬間、美の壺、コズミックフロント、白熱教室などは大好きな番組で、それ以外にもドキュメンタリーモノもツボにはまる時が多い。毎回
ドキュメンタリーは見きれてないが、年末年始の2週間はNHKの番組表を丹念にみて興味をそそる物は録画する。2018年は目玉は、なんといっても「人体」シリーズである。巨大ネットワークのサブタイトルが特に良かった。インターネットの利用が当たり前になり、携帯電話がより身近になり、ネットワークが身近の存在になった今、「ネットワーク」という表現は腑に落ちるものがある。
我々は長尺物・異形物を運ぶために前項の平ボディを混載で運べる会社とネットワークを構築した。電話・ファックス・メール等で無限大に情報が毎日飛び交っており、各拠点から運ばれてくる貨物を通しても情報交換している。