菅原文太が昨年亡くなったが、彼が主演した大ヒットの「トラック野郎」(1975‐1979年 全10作)シリーズは、物流業界を大きくイメージダウンさせた。車体を電飾で飾りペイントを施して走るデコトラは限りなく下品、仕事以前に無駄に車を飾るという趣味が優先して、運転者の品性も首をかしげる扱いだった。当時は映画の影響かデコトラも流行ったが、今は自営業のトラックにたまに見かける程度である。それでも実際の物流業界を知らない一般の人与えた悪いイメージは長く残ったと思う。
最近入社するドライバーは本当に真面目な人が多く、その熱心な仕事ぶりには感心する。私が社会人になった40年前よりはるかに質が高い。勝手な推測だが、宅配便が家庭に荷物を配達する様になってから物流業界のイメージはガラッと変わっていった。重たい荷物を一件でも多く配達しようと走りまわるドライバーの姿は多くの人を関心させ、丁寧な荷扱いや言葉使いは、トラック野郎の映画の中で食堂でたむろする下品な運転手とは一線を画くした。いま入社してくる運転手は、仕事がきつくても会社に文句を言わない、佐川やヤマトの運転手を子供の時からみて体を動かすことは覚悟して入社してきているからだと思う。その様な真面目な運転手と一緒に仕事をできる業界を本当に誇らしく思う。