上海へは4回か5回目位。最初に行ったのは27年位前で、最後に行ったのは10年位前なので、街の変貌ぶりにはただただ驚きの連続。
【 われ先に 】
10年前は街中に乗用車が溢れかえり、先を争う車と渋滞でクラクションの音が鳴り止まなかった。他人のことはおかまえ無しで自己中心、まさに発展途上を感じさせた。
世界の工場となりGNP世界2位、年収1000万円の所得者が日本の2倍になった今、その状況「我先に」に変化はなかった。列には並ばない、並んだとしても割り込まれないように体をくっつけてくる。交通ルールも人・自転車・バイク・車に優先順位はない、先に通ったもの勝ち。車線の真ん中を走り、急な車線変更、各自が憤りでクラクションを鳴らしつづける。数秒後には、鳴らした本人が同じ様な割り込みする。ここまでくるとお見事。
むしろ「我先に」に、プライドというか貫禄がでてきた。
「日本人は譲り合うから、他人のことを気遣うから、だめになってしまったのでしょ。」
「16億人の勝ち組のやっていることが世界の常識ではありませんか」
こんな声が聞こえてきそうだ。
【お客様になった】
年収1000万円の人が日本の2倍いるという事は、物価の安い中国では相当自由になるお金があるということ。カルフールのスーパーにいったが、商品が溢れかえり大勢の人。ショッピングセンターには、ヨーロッパやアジアのブランドが競って出店している。ルイヴィトンを代表とする高級ブランドは日本に比べて3割高いという。銀座で中国の若い女性が一時で500万円の買い物をしたそうだが、今の中国では充分に理解できる話。
中国の一番の金持ちの総資産は7兆円。中国は世界の工場ではなく、世界の一大消費地なのである。