長野県篠ノ井にある円福寺の藤本幸邦老師(おっしゃん)のご逝去の訃報が、12月4日届いた。享年100歳。
小宮一慶さんが、おっしゃんが主宰する世界の恵まれない子供たちを支援する「SABA運動」の東京事務局長をされているご縁で、近しくお話をお伺いすることが何度もあった。私にとっては宝石の様に輝く、かけがえのない思い出だ。
おっしゃんには一杯のことを教えていただいた。「串団子の様に生きる」もその一つ。
自分、家族や友人、会社、社会や国家をそれぞれ一個一個の団子に例え、そのど真ん中に一本の串を通す。仕事を頑張ると家庭が犠牲になる、バランスを取ることは容易でない。
そこを自分の価値観で、団子がバラバラにならない様に一本の串を通す。どんな価値観で串を通すかが、個人のアイデンティティ。
家族を巻き込んで苦労をかけ、愛育園という親の引き取り手のない子供の施設を運営してきたおっしゃんの説明には説得力がある。私の心の中では、おっしゃんは相変わらずお元気だ。